*社会人のための資格試験勉強法-行政書士*民法の得点目標
みなさんこんにちは、堂本です。
さて、民法といえば、行政書士試験で配点が二番目に高い科目ですね。
受験生の方が勉強に最も苦労する科目ではないかと思うのですが、果たして民法では何点くらい取れればよいのでしょうか。今回はこの点につきお話していきます。
1. 民法の配点
2. 勉強のツボ
3. 得点計画
まず、民法の得点構成について確認しておきましょう。
択一式・・・36点
記述式・・・40点
ご覧のように、民法は記述式の方が配点が高いです。
この記述式ですが、正直どれだけ頑張っても40点取るのは難しいと思います。
記述式で問われるのはだいたい「誰が誰にどのような条件で何を請求できますか」という趣旨の内容です。これらのすべてについて完璧に解答しようと思うとなかなか一筋縄ではいきません。
合格者の方も含め、民法の記述式は部分点狙いになるでしょう。
これに対して、択一式の問題は、広く浅く問われるのが最近の傾向です。
めちゃめちゃ深い知識までは不要な分、「え?こんなことも問われるの?」という出題がちょくちょく見受けられます。
親族法は苦手だとか、総則はよく覚えられてないな、という状態では思うように得点することができません。
択一式と記述式に共通して言えるのは、めちゃめちゃ細かい知識まで問われることはないということです。必要なのは広く浅い知識と、きちんとした理解です。
広く浅い知識はともかく、理解というのはなかなか難しいですね。記述式では特に、その条文や判例の趣旨、AさんよりBさんの保護を厚くすべき理由などを理解しているかがカギになります。単に制度的な知識にとどまらず、なぜそうなるのか、という部分まで知っておかなければならないということです。
ここは正直独学で何とかなる部分ではないと思います。行政書士は独学で十分受かるということを言う人がいますが、独学で合格できる人は民法的な基礎がきちんとしている人に限られると思います。私は、業界で有名な予備校できちんとした講義を受けなければ、民法の理解を深めることは難しいと考えています。
有名な予備校という言い方をしてしまいましたが、私は自分が良いと思っていない教材や予備校を皆さんに薦めることは絶対にありません。
その点LECさんや伊藤塾さんのような知名度、実績ともに信頼のおける予備校では、やはりそれだけきちんとした指導がされていると思っています。単に長いものに巻かれろという発想ではなく、講義を見てみて素直にそう思います。(ちなみに私はTACさんの教材をよく使っていたのですが、講義という部分に関して言うと私的にはイマイチだと思っています。)
世の中には色んな商材があるので、みなさんがどれを利用されるかご自身で決められるのが一番ですが、正直通信専門の安価な商材や、甘い謳い文句でひたすら宣伝している商材でまともな講義の質を保っているところは非常に少ないです。
何の話がしたいかというと、民法の得点目標についてです。予備校ではよく「民法は半分くらい取れれば十分だ」という意見を耳にします。
実際に民法で高得点を取るのは確かに難しいのですが、きちんと合格していかれる方はかならず民法を得意科目にしています。得点計画的にも、民法で半分しか得点できなければその分他の分野で7割程度得点しなければ合格できないことになりますが、これはかなり厳しいです。行政法と憲法はともかく、コンスタントに7割得点できる科目が他にあるでしょうか。
私は、民法でも6割ほどの正答率を達成できるよう勉強すべきだと思っています。そのためには、広く浅い知識をつけつつ、記述式で大きく外すことが無い様、確実な理解を進めていくことが必要だと考えています。
なかなかシビアな内容になってしまいましたが、民法はそれだけ行政書士試験において重要だということです。実際民法で7割以上をきちんと取るのは相当難しいと思いますが、半分といわず6割、できれば6割5分を取れるよう、信頼のできる予備校に教わるのが良いでしょう。