行政書士を目指す社会人のための勉強法ブログ

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最も重要なのは過去問・問題集か?軸にすべき教材は?*行政書士-社会人の資格勉強法*

みなさんこんにちは、堂本です、。
前回のエントリーで、行政書士の勉強は基本的にテキストを読むだけとまでは言いませんが、テキストを中心に進めてほしいとお伝えしました。


 一方で、合格するのに必要な教材、知識は過去問だけだと教わることもあるようですね。

もちろん過去問は大切な教材なのですが、行政書士試験に合格するためには、とにかく過去問を回しまくってたらいい!と誤解している人が多いように思います。

色々な方の話を聞いていると、中には過去問を10回以上回している人もいるようです。
私の感覚ではよくそんなに時間があるな、という感じなのですが、皆さん何の疑問もないのでしょうか。


私はこういう勉強を過去問祭りと呼んでおり、情報処理の試験では非常に有効な勉強法だと思っていますが、行政書士試験において過去問祭りが本当に最も効果がある勉強法なのでしょうか。今日はこのテーマについてお話していきます。

1. 過去問だけやっていれば受かる資格試験もあるが…
2. 暗記重視の試験はテキスト必須
3. テキストをアウトプットにも活用する



1. 過去問だけやっていれば受かる資格試験もあるが…


例えば、技術者試験の午前試験は、過去問から全く同じ問題がかなり出題されます。

計算問題の答えの数値や選択肢の並び順までまったく同じなので、極端な話、答えを覚えていたら合格できます。というか、合格レベルの受験生は過去問の答えを覚えてしまっています。

あるいは違った観点で、考え方を身に付けるのが重要な試験では、過去問演習に大半の時間を割くことが重要になります。こういった試験では、確かに過去問祭りは必須というか、唯一無二の方法といっても良いでしょう。

一方、暗記に重きをおいた試験ではどうでしょうか。行政書士試験や司法書士試験、社労士試験などは大半が暗記による資格試験です。

 

たとえば行政書士試験において、過去問と全く同じ問題は絶対に出ないことは言うまでもありません。もちろん同じ論点、同じ条文に関する知識が出題されることはありますが、当然他の論点や条文からも出題されることもあります。

 

よく行政書士試験では、過去に出題された内容が、形を変えて出題されていると言われます。それは否定しません。しかし「繰り返し出題されている」ということと「過去に出題された内容がほぼすべて今年も出ます」では全然意味が違います。

 

合格に必要な知識は過去問にすべて含まれている!と自信を持って断言する指導者もいますが、何を根拠に言っているのか教えていただきたいです。

 

 

また、そもそも過去問祭りをすることによって、繰り返し学習の罠にはまる可能性もあります。

それは、問い方を変えられると答えられない程度の、何となくのインプットしかできなくなってしまうことです。(文章の雰囲気で覚えている、場所で覚えている、など)

 

また、もう一つ弊害があります。それは、知識が定着しにくいということです。簡単に言えば、やったばかりのときは覚えた気になるが、やらないとすぐに忘れてしまうということですね。

過去問の選択肢はそれぞれが独立した文になっているので、ちょっとした知識の確認(アウトプット)には役立つのですが、体型立てた知識のインプットには不向きです。
 
行政書士試験は一つ一つの知識の微妙な違いや、つながりを問う問題が多いため、意識的にきちんとしたインプット学習をしなければ知識の定着は難しいです。このような勉強に頼ると、それこそ過去問を8回も9回もやらなければいけなくなります。

別にそれでもいいという方は、わざわざ自分のやり方を変える必要はないかもしれません。しかし、社会人で行政書士を志す人に果たしてそれだけの時間があるのか疑問です。遊ぶ時間や休む時間はなくても良いのでしょうか。

もし、他の資格試験でこの過去問祭りを開催し、それでうまくいった!と頑なになる人には、私からこんなメッセージがあります。

どの教材を軸とすべきかは試験によって変わるのです!そんなの当たり前でしょう!


 
※ちなみにここでいう軸とは、何度も繰り返し利用する、くらいの意味です。

2. 暗記重視の試験はテキスト必須


 繰り返しになりますが、行政書士試験、特に行政法は、それぞれの手続きの関連性や微妙な違いが出題されます。

その違いを理解するには、それぞれの制度の趣旨や、請求先、目的の違いを理解しなければなりません。こういったことを過去問を繰り返すだけでスラスラ理解できる人は稀だと思います。

 

「あれ?こないだ似たような問題解いたときは○が正解だったのに、今回は×なの?なんで?」と思った経験はありませんか?

そしてご存じの通り、予備校のテキストの作成にあたっては、過去問をかなり参考にしています。
しかも、過去問で出題された知識のうち、一度きりしか出題されていないものや、悪問奇問といわれる類の、試験対策的に不要な知識はあえてカットしてくれているという新設設計です。

 

わざわざ過去問をグルグル回さなくても、しっかりテキストを読み込めば、結果的に過去問で出題されているのと同等の知識を身に付けることができます。

過去問をインプットの素材にしてしまうと、もうすでに覚えた知識を繰り返し解いたり、不要な知識の取捨選択がうまく出来なかったりと、非常に無駄が多いです。

私は、知識をきちんと整理して関連付けて、効率的に覚える素材にはテキストが最適で、それ以外はないと思っています。

3. テキストをアウトプットにも活用する


ここまで読んでくださった方なら、私がインプットの軸はテキストを使おうと言っているんだなと理解していただけると思います。

ではインプットはテキスト、アウトプットは過去問、ということなのでしょうか。

いいえ、違います。
もちろん過去問も使いますが、それは別の機会に利用します。軸とすべきはインプットもアウトプットもテキスト一冊だけなのです。

私にも経験があるのですが、気持ちが盛り上がるあまり、色々な教材を買ってしまう人がいます。

しかし、 どんな資格試験でも言えることですが、軸にすべき教材はあくまでも一種類であるべきです。
特に行政書士試験は、繰り返しが重要な資格試験です。果たして、問題集もテキストも過去問もなんたらチェックノートも、全部繰り返せるのでしょうか?

とはいえ、それでは具体的にどうやってテキストでアウトプットするのでしょうか。ただ読むだけでは身についた気がしないし、まとめノートを作るのも効率が悪い気がするし…という感じでしょう。答えは簡単で、テキストもアウトプット教材にアレンジしてしまえばいいのです。

ちなみに私はテキストでインプットとアウトプットを並行して行いました。おそらく7~8回はやったと思います。
そしてこの勉強にはノートも机も要りません。4色ペン(ただの私の好みですが)とテキストがあれば、いつでもどこでもスキマ時間で勉強ができます。

こちらにテキストでアウトプットする方法を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

kyoichirodmt.hatenablog.com

 

4. まとめ

 

誤解の無いように言っておくと、過去問を勉強の中心にすること自体を完全に否定しているわけではないです。 私はテキストを中心に勉強し、過去問は2回くらいしか解いていませんが、そういう勉強が自分に向いていないと思う方もいると思います。

 

要するに、目的もなく漫然と繰り返すだけの勉強は何であれ非効率だということです。そして、意識的なインプットをせず、過去問を回した回数のみで達成度を測るような勉強もしてほしくありません。しかし、知識をしっかり頭に入れ、理解し、確認するという目的をもって勉強した結果、過去問を解く回数が自然と増えたのならそれは皆さんが確立した学習法です。

 

私は短期で、それなりに好成績で合格した部類の人間だと思っていますが、自分のやった方法が唯一無二の合格方法だとは全く思っていません。むしろこのブログの情報は考え方の参考にする程度とし、やり方は自分で考えるぜ!スタンスでいてほしいです。

 

似たような記事はたくさんあるのですが、具体的に私が何を何回くらいやったかについてお伝えしている記事があるので、こちらも参考にしてください。

 

kyoichirodmt.hatenablog.com